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2005-12-07 複室石室 [立野遺跡発掘調査]

 羨道部と玄室で構成される単室構造の石室かと思われた、本古墳。昨日紹介したように、幅が85cmとちょっと狭すぎるので、いくら内傾して石室を積み上げているにしてもおかしいと思っていたのですが、本日、実は複室構造(玄室・前室・羨道部から構成:立野古墳群中初確認)の石室であることが判明。85cmの幅は、前室部の幅でした。

 墳丘が、地境の立木部分しか残っていなかったので、見た目は小型の古墳と判断したのですが、複室構造となると、30m近い古墳となる可能性があり、本古墳群中でも最大規模の古墳となる可能性が出てきました。両側が削平されており、石室部のみ残っていたのは、幸いでした。

 下の写真は、前室部西側に入れたトレンチの掘り下げ状況です。小型の凝灰岩で4段、大型のもので3段の截石が積み上げられています。

 

 遺物は、前庭部に敷かれた円礫上から鉄鏃が1点出土しました。先端部は欠損していますが、三角形または五角形の鏃身部形態をとるものと推測され、7世紀代に属するものと考えられます。

 最近、めっきり日暮れが早くなりました。16時20分位が作業時間の限界です。下の写真は、昨日移動した、ローリングタワーの間に覗く、三日月(月齢5.7days:33%)です。16時30分頃撮影。


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