SSブログ

2005-11-08 大型砥石 [立野遺跡発掘調査]

 第39号土壙、遺物残して完掘。板状の緑泥片岩が3枚、流れ込むように検出され、さらに壙底付近には、火打金が1点確認されました。緑泥片岩の上面には、何の彫りこみも認められないものの、板碑に間違い無いと期待して裏返してみると、やはり彫り込みは無し。ただの板石かとちょっとがっかりでしたが・・・。

 

 表面を良く観察すると、妙につるつるしていました。簡単に水洗いしてみると、数条の細かい傷が確認され、どうやら、砥石として利用したもののようです。もしかしたら、板碑であったものが、研いでいるうちに掘込みが消えてしまったのかも知れません。だとすると、ちょっと罰当たりな気もしますが、細かく割れた板碑片が多く出土していることからも、意外とそのような再利用の仕方もOKだったのかも知れません。板碑(供養塔)の有効期限は、いったいどれ程だったのでしょうか?

 そういえば、以前調査した、立野古墳第3号墳の凝灰岩石室外面にも数条の傷がありました。これは、線刻ではなく、狐の巣穴があり、狐が巣穴を掘り進めようとガリガリやった痕跡と判断しました。今回のは、巣穴も無く、表面がつるつるですので砥石で良いとの判断です。

 その他、本日午後、大字小江川地内で、個人住宅建設に伴う事前の試掘調査1件実施。調査対象面積約500㎡。円筒埴輪片出土。


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:仕事

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

2005-11-07 板碑2005-11-09 カマド ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。