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2006-03-15 滑走路跡 [試掘調査]

 昨日より継続して、大字野原地内の試掘調査を実施。8本のトレンチを掘り上げ終了。

 先の大戦時に造成された、小原飛行場の滑走路跡と思われる土層断面を紹介します。

 一番上層の砕石は、最近の造成によるもので、その下層のロームを貼った土層の上面を削平しています。このロームを貼った土層は、非常に硬く締められており、層厚は約20cmを測ります。その下層には黒色土が堆積しており、この黒色土の上部には植物質の堆積が確認されます。おそらく、飛行場造成当時の地表面で、埋没谷に堆積した黒色土の表面に、篠類が生えていたのを、刈り込み、路盤面の下に敷いたものと推測されます。そして一番下層は、ソフトローム層となります。

 地形的に傾斜し、軟弱地盤となっていた埋没谷地点を、滑走路とするため、路盤改良したものと推測されます。このような工法は、古代道路にも見られるもので、資材の不足していた終戦期の窮状がしのばれます。

 一応戦争遺産という分類で遺跡に入るのかと思いますが、文化庁指針の発掘調査対象にはならないか?とりあえず、試掘調査なので、土層断面の記録だけは実施。

 明日は都合で作業はお休みし、金曜日に埋め戻します。


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